■Photo*■ おかえりなさい*

0

    【PENTAX K100D / DA★ 50-135mm F2.8ED】

    長い長い道のりだっただろう。

    一人で歩いていたのだろうか。

    孤独との戦いだったのだろうか。

    何と戦っていたのだろうか。

    休憩室で、「ご無沙汰しております」とご挨拶をした。

    清清しい笑顔は以前のままだった。

                  ■ ■ ■

    【PENTAX K100D / DA★ 50-135mm F2.8ED】

    僕が昔いた部署の上司。

    徐々に、そして急に。だった。

    これまで様々な人に出会ってきた。公私ともども。

    ただ、これほど「楽観的」に物事を考える人は稀だった。

    どんなに切迫している状況下においても「悲観的」になることは無かった。

    そういうキャラというのもあった。

    枯れても倒れない、すすき野。

    ただ、彼は倒れた。鬱病。

    まさか、彼が・・。

    配下にいたメンバーは少なからず責任を感じていた。

    そして、約2年の月日が流れた。


    【PENTAX K100D / DA★ 50-135mm F2.8ED】

    昨年、一度、彼と連絡を取って仕事帰りに会ったことがある。

    普通に話しをした。特に変わった感じはしなかった。

    配下にいる僕らに問題や原因は無いと言っていた。気を遣ってくれたのだろうか。

    ただ、彼はどこかに迷い込んでいるような感じがした。

    肉体的にも精神的にも頑強な彼の口から

    「こういう日が来るのは予測はついていた」

    という言葉が出たのは意外だった。

    彼が歩んできた人生を振り返って、僕にそれを話す。

    その言葉の意味が少し分ってきた。理解もできた。


    ただ、その言葉が今でも耳から離れない。



    【PENTAX K100D / DA★ 50-135mm F2.8ED】

    今週の月曜、携帯にメールが来た。

    復帰するとのメールだった。

    そして

    「心の支えになった」

    と。

    ありがたいお言葉だった。嬉しかった。


    「メール通じたよ」と職場のPCにメールが入った。


    彼と休憩室で話をした。

    昔のままだった。

    その顔はさっぱりしていた。仏様のような笑顔は変わらなかった。


    人生、少しは遠回りをするのも悪くないのかもしれない。

    むしろ、完全に足を止めて、進むべき道、進んできた道を見つめなおすのもいいかもしれない。



    おかりなさい。Oさん。


    また、あなたと一緒に仕事ができる日を楽しみにしております。

    コメント